★★★☆☆
★★★☆☆
2016年も終わろうかという時期に2015年の話をしてごめんなさい。
でもおおよそ1年が経ち、改めて「2015年を代表するアルバムは」と聞かれたら「星野源/YELLOW DANCER」と「cero/Obscure Ride」のどちらかで迷う。そしてそれらの共通点は「どちらもブラックミュージックが下地である」点だ。J-POPへと変えた星野源と、近づけたcero。2015年に最も評価された二つのアルバムが同じものを下地に作ってるとなれば、それはもう「2015年のJ-POPはブラックミュージックと共にあった」と言って良いんじゃないだろうか。
そんな中リリースされたディアンジェロとケンドリックラマーの新譜は高い評価を得ていて、このタイミングでこれは聴くしかないだろうという訳でブラックミュージックというものと初めて対面した。
二つのアルバムを聴いた自分は、ブラックミュージックとは黒人の叫びと解釈した。聴き慣れないリズムに罵倒のような激しい言い方は白人社会への訴えやヘイトを連想させた。果たしてこれが音楽と言えるのかと、自分の音楽というイメージを根底から覆された。こんなのめちゃくちゃだろうと。そしてこれを受け入れる音楽的教養があるアメリカのすごさ。
これらを聴いた後だと近づけたceroと変えた星野源、それぞれがなぜあんなアルバムになり、したのか少し合点がいった。