#2019年レコメンド

 2019年の自分を彩ったもの。

 

・アルバム

AINOU

1. 中村佳穂「AINOU」

2. スカート「トワイライト」

3. サカナクション「834.194」

中村佳穂フジロックで初めて知った。あらゆる声と音の表現方法が試されている?ような気がするけど、どれも素晴らしい。日本語ってまだこんなリズムの踏み方があったんだという再発見。AINOU = I know、私は知っていると相手の存在を一度肯定するも、アルバムのラストで知らないほうが近いんだと突き放して否定しているのも面白い。だからこそ、今までも、そしてこれからも目の前にいる君に向けてただ歌っていくんだという決意にも感じる。ceroがそうなったように、中村佳穂も彼女の存在自体が一つのジャンルになっていくんだろうな。

スカート、メジャーデビューから登り続けた坂で一旦休憩を挟み、これからの道を座って再確認しているような、終始落ち着いた統一感のあるアルバム。それでも目の前に続く道をポジティブな言葉で綴られている点を考えると、「落ち着いた」という表現は訂正するべきなのかもしれない。

 

・漫画

五等分の花嫁(1) (週刊少年マガジンコミックス)

1. 春場ねぎ「五等分の花嫁」

2. 田島列島「水は海に向かって流れる」

3. 鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」

「五等分の花嫁」、五つ子達の可愛さに癒やされ、果たして一体誰が花嫁になるのか考察し毎週の展開に一喜一憂する楽しさは、2019年を耐え抜く上で欠けてはならないものだった。ラブコメいう作品の裏腹で、見た目は同じでも中身が全く異なる五つ子達が、自分と他者との違いに迷い葛藤し、理想と現実の間で苦しみながら自分の信じた道を切り拓いて成長していく姿は、この作品を語る上で挙げられる多くの魅力のうちの一つに思う。

「水は海に向かって流れる」、前作「子供は分かってあげない」が最高だった田島列島先生の新作が満を持して。少年漫画にしては重すぎるテーマを、前作から続く軽妙でユーモア溢れる田島節でサラっと描いてる様は流石の一言。登場人物がそれぞれ抱える悩みと向き合い、果たしてどんな答えを導くのか。長い目で見守っていきたい大切な作品。

 

・小説

沈黙のパレード

1. 東野圭吾「沈黙のパレード」

2. 村上春樹1Q84

3. 夏目漱石「こころ」

読書をすると何が良いんですか?という問いに「語彙力が増える」「考える力が身につく」「情報の取捨選択が活性化し物事の本質を見極める力が付く」と答えているのをよく目にするけど、そんな付いてるのか付いてないのかよくワカラン能力より「自分を肯定してくれる場所を簡単に作れる」ことの方が、読書が自分に与える影響は大きいと感じた。ナマイキに1年本を読んでみて。

休日、ついだらだらと過ごしてしまい「貴重な休日を無駄に過ごしてしまった」「気づいたら何もせずに一日が終わった」と罪悪感に苛まれる時が稀によくある。

そんな時、布団に包まったままでも良いから15分だけでも本を読むと「何もできなかったけど○ページ本を読むことができた」と謎の達成感と自分を肯定してくれる存在が目の前に生まれる。これにとても救われる。

そういう存在が自分の場合はたまたま読書だっただけで、もう既に持っている人はそれで良いと思う。羨ましい。自分はそういう存在を持っていなかったから、今後も量の変化はあれど読書はやめないと思う。続けるべきだ。そういう意味でも、この機会に新たな自分の場所を発見できたことはすごく良かったと思いたい。

「沈黙のパレード」ガリレオシリーズ最新作。容疑者Xの献身で自身の推理によって石神の運命を変えてしまった罪悪感を未だに根に持っていて、犯人特定を躊躇する湯川の姿は以前の人物像からすると意外な一面だった。沈黙によって、時に法律は加害者すらも守ってしまう。

「こころ」、いい歳したおっさんが18才みたいなイキった選出するなよと思われそうなんだけれども。まだ読みやすい本にしか手を出していないのもあるけど、「こころ」に代表されるような近代文学が普通に面白くて。他の近代文学作品もチャレンジしてみようと思った。音楽もそうだけど、何十年という時間を経ても名盤や名作として残っている作品ってやっぱ面白いし、時代が変わろうとも全く色褪せないんだなと感じた。残るだけの価値と理由があった。 

 

・RSPL(RAGE Shadowverse Pro Leage)

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2018年5月から導入されたシャドウバースのプロリーグ。

2シーズン目に当たる2019年に入って、ようやく見る側もプロリーグの楽しみ方が分かってきて、「プロリーグ」という1つのエンタメとして楽しめるコンテンツへと進化したように感じた。

カードゲームの宿命でもある「デッキから引いたカード」という運要素が絡むが故に、「運だけ」と一蹴することは簡単だ。しかしその非難の前に、どこまでの勝ち筋を見て負け筋を潰したプレーをしていたかという兼ね合いを考えると、そのプレーの意味と魅力が少しづつ分かってくる。でもパッと見て凄さが分かるまでが非常に長い。カードゲームの宿命だけど、RAGEさんなんとか魅力を発信し続けてください。よろしくお願いします。

RSPL、一度見始めると面白すぎて一生配信見てしまう故、土日が破壊されてしまう。 

 

M-1グランプリ2019

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2019年のM-1グランプリは初出場組が多くインパクトの薄い大会になるのではないか、という前評判を見事にひっくり返し、ここ数年で最もレベルの高い、ドラマチックな大会だった。人生が変わる瞬間というのは心揺さぶられる。

かまいたち、和牛という実力派が順当に抜けたところで、さて残り一組キツイなとなった雰囲気にすゑひろがりずが出てきてあの盛り上がり。伝統芸能という縛りがある中で、会場を盛り上げ、高クオリティなのはすごいと思った。そして、ミルクボーイ。コーンフレークかそうじゃないかで気持ちいいくらい左右に振られて。文句なしの歴代最高得点。最後に出てきたぺこぱ。ツッコミという多様性とは逆に位置するものを、悪くないだろうの一言で包み込む優しさは、時代にチャンネルを合わせた新しいスタイルの漫才だと思った。「急に正面が変わったのか!?」に一番笑った。

伝統的なしゃべくりから、ハイ・ローテンション、優しさとナナメの目線、新時代のスタイル、全てのお笑いが面白くて。お笑いのある世界に生まれてなんて幸せ者なんだろう。

最後に、和牛やミキ、四千頭身などといった知名度と人気を兼ね備えたコンビに囚われず、その彗眼を持って今本当に面白い9組を決勝に選出した準決勝の審査員の方々に平伏する。

 

・「ひらがなけやき」から「日向坂46」への改名

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ひらがなけやきにとって、2018年が大躍進の1年だったとすると、2019年はそれが実り新たなステージへと登った1年と言えるだろう。

事実、彼女達の存在が大きくなるにつれて、「ひらがなけやき」というグループ名が足枷になっていた。理論上改名がベターな選択肢とは言えども、それを実際にやってのける秋元康と、その選択肢を勝ち取った彼女達、どちらも凄い。

 

満を持してのデビュー曲。やっと彼女達の努力が報われた嬉しさと、ヒット祈願の感動とかで込み上げるものがあって未だに冷静に聴くことができない。でもたぶん今の彼女達にしか歌えない、普通に良い曲。

 

・オードリー

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本人達が冗談で言っている言葉をあえて使うならば「2019年は第二次オードリーブームの再来」だったと思う。僕自身、まさかこの歳になってオードリーにハマるとは思いもしなかった。いや、むしろこの歳だからハマったのかもしれない。 

おもしろ荘でブレイクし、その年のM-1で見事準優勝を勝ち取り、その後もコンスタントにテレビに出演。好きでも嫌いでもない普通のコンビ=オードリーというのが、2018年までの自分の中での評価だった。

その評価が変わったのは2018年4月からで、ひらがな推しのMCにオードリーが抜擢されたタイミングだった。オードリーがアイドルに良い距離感でいじられている中、たまに番組中でよく分からないテロップに出くわすことがあった。調べると、それは彼らがやっているANNのラジオネタだという情報を入手し、元ネタを知りたいという軽い気持ちで彼らのラジオを聴き始めたことが始まりだった。

オードリーってラジオが一番面白いんだ、というのが素直な感想だった。

ラジオでは彼らの役割が漫才の逆になっていて、若林がボケ、春日がツッコミという形になっている。日向坂の番組も同様に、本来の彼らのポジション、若林がボケて春日がツッコむというスタンスが出ているから面白いんだなと思った。同じような傾向として「オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。」「あちこちオードリー」も彼らの本来の役割、ボケとツッコミが逆になって出演しているから面白い。 

 

京アニを応援 立命館宇治 吹奏楽部(2019年8月13日)